ステファノ・ムルシア
文化財の修復師、デザイナー&クリエーター | ウディネ(イタリア)
執筆者について
1960年代初旬、一人の男の子が、フェッラーラのイタリアのコテージの素晴らしい世界で、若かりし頃のカルロ・ランバルディが絵を描いたり、粘度で形を作るのを見ていた。キングコング、エイリアン、E.T.で3回オスカーを受賞したのはその後だった。
そうやって形状や美しさへの繊細さが刷り込まれたのだ。時間とともに自然な流れでそれが形となって現れた。
その後、文化財の保存活動、歴史的場所や建造物の雰囲気に合わせた城、教会、宮殿の修復を30年程経験。
常にクラシックカーのフォルムに魅力を感じており、年代物の船やモーターボートの愛好家で、特にフェッラーリやリーヴァを好む。彼の作る作品は自然と彼の中から溢れ出てくるアイディアによる物だが、アイディアの大元となった物は彼自身のものではない。
フリウリの田舎にある小さく美しい集落の古い家に彼の”工房“があり、そこでプロジェクトしたり、創作したり、オブジェを製作したりしている。木も金属も革も布もどんな素材も使いこなせる。
過去をイメージさせると同時に現在の視点も取り入れられた、スムーズであったり、調和が取れていたり、細長い形の物が、手で物を作り上げる人の情熱により産まれる。
作品